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2024.6.8

「光る君へ #22越前の出会い」えっ? それはないだろ!! サスベンス劇場?? 越前編、前途多難の予感



越前通事殺人事件? サスペンス劇場? 安易なのでは?



今週のお当番M男です。ゴメンナサイ!!すみません。遅くなって。ここまで遅れたのは、99%自分のせいですが、1%は前回の内容があまりにもつまらなかったからです。ヒトコトで言えば越前編は無理があるなぁ、ということ。

 

新任国司を迎えた越前国の役人の二人の人物設定が安易すぎ。みるからにずる賢い役人というパターン化された人物として登場するために、ドラマがメチャクチャ安っぽくなってしまったではありませんか!! 彼らの差し金で人々が為時に陳情に来るシーンなど、なぜコミカル仕立にするのでしょう? もちろん、重厚なシーンだけが大河ドラマとは言いませんが、あれはないのでは。

 

そして殺人事件? 何それ? いきなりサスペンス劇場? そんなことが史実としてあったのでしょうか? もちろんフィクションを取り入れることに反対しているわけではありませんが、同じフィクションを取り入れるなら、もっと他のネタにすればよいのに。ちょっと安易じゃありませんかNHKさま。




周明が日本語を!! 「それをやっちゃあ おしまいよ」なのでは

 

そして思わず「そりゃないだろ」と、のけぞったのは、周明こと松下洸平さんが、いきなり日本語を話しはじめたこと。本当はわかっているのに、言葉がわからないふりをする。この手って、映画などでもちょいちょい見かける設定ですよね。そりゃぁ、まひろと周明の今後の展開を考えると、筆談ばかりではラチが明かないので、やむを得ないかもしれませんが、それにしてもねぇ。

 

まひろは、越前にいて本当は京都に帰りたくで仕方なかったらしいです。当たり前。いくら大国で近いとはいえ、京都に比べたら……。でも、そんなことあからさまに描くわけにもいかず、イケメンを登場させ「場」をもたせるしかないのでしょうね。前途多難だなぁ。

 

でも、松下洸平さんは、男子のM男からしても好感度バツグンなので、そんなにイヤではありませんが……。

 



宋の正史で貶されていた、為時の漢詩。

ネイティブじゃないんだから仕方ないないよなぁ



まひろが、為時の任期途中で京都へ戻ってしまったことに対しては、かねてから学者の間でも、その理由がいろいろ推察されているようです。一番多いのは宣孝との結婚。宣孝は越前に求婚の歌を幾つも送っているようですね。紫式部も返歌を送っています。でも、その返歌の内容から、紫式部は宣孝との結婚は、あまり乗り気ではなかった、と読み解く学者さんもいます。

 

帰京した理由は、信頼し尊敬していた父の漢籍に対する知識が、意外に大したことなかったことに落胆して、との説もあったりします。前回でも登場していましたが,宋人との宴席で為時が漢詩を披露していましたよね。あの漢詩、宋の正史書である『宋史』にも載っているそうです。ところがなんと、かなり下手くそだと貶されているとか。ネイティブに太刀打ちできないのは当然かもしれませんが、成長著しいまひろが、その下手さに気づいたとしたら……。

 

越前には知人もいない、宣孝との結婚にも乗り気じゃない、父の漢籍のレベルも分かってしまい、お世話をするのにも疲れた。そんなまひろが京に思いを馳せるのは、やっぱり道長への想いが募って……。という展開になることを期待します。まかりまちがっても、周明に心を寄せ、「私を宋に連れてって」なんて言わないように。


喪服の色、高貴な女性の出家……。いろいろ勉強になります!



ほんの少ししか出ませんでしたが、場面が見慣れた宮中になると、なんだかほっと安心します。

 

貴子が亡くなった後、道長が定子を弔問するシーンがありました。その時の道長や定子の着物の色はグレー。あれっ? 平安時代の喪服って白だったのでは? と思い調べてみると、葬礼の際は確かに白ですが、あの場面は葬礼ではなく、喪に服している期間なので、鈍色(にびいろ)なのだそうです。勉強になるなぁ。

 

そして、あれ? 定子さまって髪の毛あるけど出家したんじゃなかったの? これも調べてみると、当時の高貴な女性の場合、いわゆるツルツルにしなくても、今のセミロングくらいでも出家したことになるそうです。そして、今では普通くらいの長さの女子のそうした髪型は「尼削ぎ」というとか。ホント勉強になります。

 



前々回、呪符を仕込んだのは倫子ではなく、詮子でした! すみません!




最後にお詫びです。前々回で、伊周を陥れる策略として呪符をしこんだのは倫子だと書きましたが、詮子でしたね。

 

失礼しました。洞察力の無さというか、人物観察力の無さに反省しています。

 

そんなM男の「言いたい放題」ですので、これからもトンチンカンな解釈や、オオハズレの予想をかましてしまうかもしれません。何卒お許しください。








「光る君へ」言いたい放題レヴューとは……

Premium Japan編集部内に文学を愛する者が結成した「Premium Japan文学部」(大げさ)。文学好きにとっては、2024年度の大河ドラマ「光る君へ」はああだこうだ言い合う、恰好の機会となりました。今後も編集部有志が自由にレヴューいたします。編集S氏と編集Nが、史実とドラマの違い、伏線の深読みなどをレビューいたしました!

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