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2024.5.24

「光る君へ #20 望みの先に」びっくり仰天 中宮御所が殿中松の廊下に?? 定子さまは浅野内匠頭??

お人形さんのように愛らしかった定子様が豹変!!
びっくり仰天



今週のお当番のM男です。びっくりしたなぁ、もう。なにがって、定子さまにですよ。いきなり近くにいた検非違使の刀を抜くなんて。殿中松の廊下、すわ浅野内匠頭かと思ってしまいました。定子が長徳の変を機に落髪する、ということは俄か勉強で心得ていましたが、あんな展開になるとは。まさか史実じゃありませんよね。でも、ドラマとしてはインパクト大で、なかなかやるわいと、少し経ってから感心しておりました。

 

 

考えてみれば、兄二人の暴挙のために、一条天皇のもとを去らなければならない定子さまの心中は穏やかであるはずもなく、無念の思いで荒れ狂っていたに違いありません。ずっとお人形さんのような定子さまの豹変ぶりは、インパクト大でした。

 





倫子も、どんどんブラックになっていきます

 

豹変といえば、倫子さまのブラックぶりにも驚きました。結局のところ、詮子さまを呪詛したのは、伊周ではなく、倫子の狂言芝居だったということですよね、あれって。最初のころは、猫を可愛がるノホホンお嬢だったのに、いつのまにか怖い女になってました。道長も薄々は倫子の仕業ということに気づいていたにもかかわらず黙認。悪い奴だよなぁ。

 

wikiとかで調べると、長徳の変の黒幕はじつは道長ということになっているけど、彼を悪者にするのはドラマ的にはいささか都合が悪いので、こうした展開にしたのでしょうね。まあ、致し方ありませんな。

 

蛇足ですが、wikiには、花山院が通っていた、藤原斎信の妹の「四の君」は、後に道長の妾になったとあります。なんとまぁ、乱れているといいますか、当時の貴族社会は狭かったといいますか……。





変装して中宮御所に忍び込むまひろと清少納言。

ドリフのコントじゃないんだから!

 

さて、まひろ。なんなんですか、変装して小枝まで持って清少納言と一緒に、中宮御所に忍び込むとは。ありえんだろう、ドリフのコントかよと思いつつも、二人の変装姿が可愛かったので許します。

 

それはさておき、父の越前国司抜擢も、まひろのおかげだったとは。一条天皇が感動したという漢詩を書いたのもまひろだったとは。史実はおそらくそうではなかったでしょうが、これもドラマとしてはなかなかうまくストーリーを運んでるなぁと、つくづく思いました。

 

感動したのは、父から道長との関係を問われた時の、まひろです。彼とは関係があったものの、もう過去のものとしてけじめをつけた、凛々しく清々しい表情。この頃、まひろは20代半ば。もう立派な大人ですね。

 



『枕草子』って、定子さまが不遇になってから書かれたものだったとは!!

 

いよいよ来週から越前です。松下 洸平さんも予告でちらりと登場していましたね。『枕草子』のあの有名な冒頭部分の「春はあけぼの」というのも出てました。ということは、己の無知を曝け出すようで、お恥ずかしい限りですが、『枕草子』って、中宮定子が落髪してから書かれたものだったの??

 

調べてみると、確かに995年から1001年ころに成立という説が多いようです。えっ、ということは、定子様が不遇になってから書かれた部分が多いってことですよね。知りませんでした。てっきり、定子サロンが華やかなころに、時を同じくして書かれていたと、勝手に思い込んでおりました。学校では、そんなこと教えてくれなかったもんなぁ。

 

それにしても、百人一首の作者のことといい、『枕草子』のことといい、今回の大河、なかなか勉強になります。そして、道長への想いは本当に過去のもの? と思っていたら、次回予告では、抱擁シーンがあったような……。うー、じれったいというか、次回にチャンネルを合わせるためのNHKの手口というか……。

 

 




ユ-スケ・サンタマリアさんが、いい味出してます

 

そしてもうひとつ。最後の方で、四方を青竹で囲んだなかで、安部晴明がやっていたのは、あれは何だったのでしょうか? おそらく陰陽道かなにかの決まり事で、時代考証的にも間違いないことなのでしょう。振り返ってみると、安部晴明はちょいちょい大事なところで登場し、まるで狂言回しのように、物語の進行役となっています。そういえば、初回オープニングも、安部晴明からでした。ユースケ・サンタマリアさんも、回を重ねるごとに凄みというか、不気味さを増してなかなかよいですね。来週も楽しみです。

 











「光る君へ」言いたい放題レヴューとは……

Premium Japan編集部内に文学を愛する者が結成した「Premium Japan文学部」(大げさ)。文学好きにとっては、2024年度の大河ドラマ「光る君へ」はああだこうだ言い合う、恰好の機会となりました。今後も編集部有志が自由にレヴューいたします。編集S氏と編集Nが、史実とドラマの違い、伏線の深読みなどをレビューいたしました!

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